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GIVE & TAKE 与える人こそ成功する時代 要約まとめ

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小さい頃、テレビで三島由紀夫と石原慎太郎が対談した際、
「今、日本人に欠けている美徳とは?」と挙げた際、二人とも「自己犠牲」を挙げて、
それ以来それが目指すべき所かと強いインパクトを受けた記憶があります。

そこに通じる本を読んだので現代版の自己と他者を豊かにする
自己犠牲を定義した本「GIVE & TAKE」です。

どんな人にお勧めか?

この本は、アダム・グラントと言う最年少終身教授になった方の初の書籍で、
この書を読んで期待できる効果は

  • 人事やチーム編成の人選、他には
  • 婚活にも最悪の選択を避ける方法や、
  • 後進の育成や指導にも最高効率で行う
    ことが学べる書籍になっています。
    人間関係で困っている方や、人望を集めたい方、なども手に取ってもらいたい本です。

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どんな本か?

タイトルのイメージからGIVE&TAKEの真髄などを指した内容かと思っていたのですが、
本書をめくった冒頭からGIVE&TAKEの概念は刷新されました。

まず、人は以下に分かれると定義します。

ギバー(Giver): 人に惜しみなく与える人
マッチャー(Matcher): 損得のバランスを考える人
テイカー(Taker): 自分の利益を最優先する人

そして、これらの人をエンジニアの生産性、資産の保有額など、高い値を示す人を成功者とした場合、どの種類の人間がどう分布しているかの統計を取った結果、

最下位 中位 最高位
ギバー マッチャー&テイカー ギバー

・最下位:ギバー
・中位:マッチャー&テイカー
・最高位:ギバー

最も損をしているのがギバーでありながら、最も得をしているのもギバーだった。
要は成功するギバーこそ、自身の人生を豊にするばかりか、周りの人間も豊かにするのがギバーと言う結果。

本書ではテイカーは酷い書かれ方をされています。
非常に利己的で、組織や人間関係の破壊も自己の利益であれば気にしない、自己利益のみを最優先する人間だと。
マッチャーは損得の均衡を保とうとする人で、ほとんどの人がこれに属すのではないでしょうか?
最後にギバーです。成功を手にしたいならギバーになるべし と言ったところです。

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まずギバーとテイカーを見分ける為には?

12か国で様々な「価値」についてアンケートをとり、テイカーとギバーの回答を見ると
テイカー
・富、権力、快楽、勝利 とハリウッド映画の悪役そのものの様な回答
ギバー
・援助、責任、社会主義、同情 と自分の為より、自分以外に価値の重きを置く傾向にあります。
このアンケート、ビジネスの場で、あなたがマネージャーの場合、チーム作成として人員に加える時など使えませんか?
部活などのチーム編成にも使えるでしょう。
その時誰がギバーで、誰がテイカーなのか?の傾向を掴むことができれば最強のチームを作ることができるかもしれません。
彼氏や彼女、結婚相手を見定めるのにも使えるでしょう。

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ギバーの特徴とは

ギバーの行動指針や特徴を抽出すると以下が挙がったそうです
A:人脈作り:新規の人脈との関係構築し、以前からの人脈と結びつきを強める
B:協力:同僚と協力して業績をあげ、彼らの尊敬を得られる働き方をする
C:人に対する評価:才能を見極めそれを伸ばし、最高の結果を引き出す実用的なテクニックを持っている
D:影響力:相手に自分のアイデアや感心事を支持してもらえる様なプレゼン、販売、説得、交渉をする

他にも
E:思いやりを持って相手に質問し、辛抱強く話をきく(これは相手のニーズを聞き出す)
F:頼り合うことは弱さと思わず、それこそ強さの源と考え、多くのスキルをより大きな利益に活用する

テイカーの特徴とは

・詳細情報を利用する事
これ自体誰もが実施していると思うのですが、人との接し方で見分けられるそうです。
自分に利益をもたらさない人間をどう扱うか?によって判断は明確になります。例えば上司部下など
例1:上司に媚びへつらい、部下には厳しき仕打ちをする。
例2:代表者となった場合、テイカーは利己的なので三人称ではなく一人称を使う
例3:テイカーは自身が優れた人間と考えているので、他の者と給与が大幅に違う(テイカーが高い)は当たり前
例4:テイカーがCEOの場合、年次報告書の自分の写真を1頁100%丸々使う、自己主張が激しい(ギバーは1頁10%で控えめ)
・SNSで実物以上にナルシスティックに自分の写真を投稿する
→露出度が高く、引用も傲慢で押し付けがましく、自己中心的。また Facebook等、やたらと「うわべだけ」の友達が多い
(これは上部だけのコネを作り、頼み事ができる様保持している為)

他にも
・テイカー/マッチャーは”近々に”助けてもらいたい人を親切にする。
・ギバーの場合、”受け取る前に与える”

このテイカーのSNSの特徴がめちゃくちゃ興味深くて、現在婚活中の私からすると、FBに連動する婚活アプリを使っているので、明らかに「ん?」って引っかかる方のプロフィールに共通していているので、妙に納得してしまいました。
たまーに、意味がわからないくらいFBの友達が多い人いませんか?
これはタイムリーな情報で、テイカーと付き合いたくない方は男女問わず、ここには注意してみては如何でしょう?
他にも
・要求が多く、敵意や精神の異常さで自己中心的(例として天才やフランク・ロイド・ライトなど)
・自分は他社に対して別格であり、他者への頼りすぎは自己の隙を作り、ライバルに出し抜かれると考える
(ギバーの上記Fと逆)
・才能があれば、他者から嫉妬され、嫌われ、羨まれ、仲間外れにされ、中傷されると考える
などなど。なんとなく悪役のイメージそのものですよね。

ギバーとテイカーの特徴の差異

繋がりについて

”テイカーのFBの友達数の多さ”と”ギバーの人脈作り”の差異についても述べられています。
まずギバーの使う人脈として”強い絆”と”弱い絆”があります。ギバーは弱い絆から大きな利益を得ている事が多いそうです。
強い絆:情報のネットワークは常に密で同じ機会を共有する
弱い絆:異なるネットワークなので、より新たなきっかけを発見しやすい
この弱い絆は、音信不通にしていた「休眠状態」の繋がりも有効だそうです。
こういった弱い絆と強い絆を連結させ、集団で大きな利益をもたらすのがギバーと言うことです。
(人見知りのギバーにはちょっとハードルが高めですね)

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ギバーのスキル

責任バイアス

夫婦のアンケートで掃除やデートの計画、喧嘩の解決など夫婦間で自分の寄与度は幾らか?と言うものを実施したそうです。
夫婦の片方が55%と回答すれば、夫婦のもう片方は45%になるはずですが、大半が合計100%を超えたそうです。
自分の貢献は記憶に残りやすいので、自分の評価ではなく、相手のやってくれたことをリスト化する事が大事です。

視点のズレ

心理的、身体的な興奮状態を経験していない時、人はそれが自分にあてえる影響を過小評価してしまう。
ギバーはこれを考慮し相手の状態を考えるが、テイカーはこれを全く考慮しない
→例えば結婚式の引き出物で、新郎新婦側からのプレゼントがいまいち嬉しくないのはこう言った事だったりします
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自己成就予言

メンターとしてのギバーに重宝するスキルです
他人から期待されると、それに剃った行動をとって期待通りの結果を実現する事
才能を見つけるところから始めるのはダメで、大事なのは「やる気」や「粘り強さ」を持っているか否か。
→士官学校で、粘り強さを基準に人選を行ったテストで、合格者が12%→75%まで挙がったそうです。
これは上司になったり、子育て、恋人へも大事なスキルと考えます。
後進の育成に使えるスキルじゃありませんか?

立場固定

サンクコスト効果(埋没費用の誤診)といい、失敗した行動方針に対する、最初の決断を正当化する
別名コンコルド効果とも言います。
⇒音速で飛ぶ旅客機のビジネスがあり、採算が取れない事が分かっても、膨大な資金を投入済み。
もう後には引けず、資金流出の出血を続けてしまった事からついた名前です。

例えば、投資結果が優れないと、更に追加投資してしまう等。
パチンコに負けたのと似てるかもです。負けた分取り返そうと更に資金を投入し溶かす・・・
テイカーの場合、上手くいっていない投資に責任を感じ、自分のプライド、メンツを守る為にさらに投資をする。
ギバーの場合、同僚と会社を守る為、進んで失敗を認め、柔軟に意思決定をしようとする。

成功するギバーと失敗するギバーの差異

成功したギバーのみ選定し、逆に一般の人の2つのグループに分けて、
「私は常に〇〇する様に務める」と目標を10個上げてもらった。その結果を纏めると
・ギバーは「他社利益を追求する」(若者の手本など)
・一般の人達は「ゴルフスコアを上げる」や「魅力度を上げる」などをあげた
ここまではギバーの特徴のままですが、他にもう一つ成功したギバーの共通点があり、
「自己利益の追求」も並行して目標に持っていました。ここが失敗するギバーとの違いです。

失敗するギバーは病的なまでに他人に尽くして、自身のニーズを失う と。
成功するギバーは他者志向で受け取るより多くを与え、決して自分の利益は見失わず、
その指針を守り「いつ、どこで、どの様に、誰に与えるか?」を決める。
これが成功するギバーと失敗するギバーの大きな差です

ここまでギバーがいかに大事か?ギバーになろうとする時、どういった事をすれば良いかを挙げました。
とはいえ、如何に優秀なギバーでも無敵ではなく、精神をすり減らし燃え尽きる事があります。
そのモードと回避方法を挙げます。

ギバーの燃え尽き症候群の対策

ギバーが燃え尽きる時、それは
・与えすぎた事より、与えた事でもたらされる影響を前向きに認めてもらえない時
・時間/エネルギーを注ぎ込みすぎて燃え尽きるのではなく、困っている人を助けてやれない時に燃え尽きる

よって、他人の事だけではなく、自分自身の事を思いやりながら、
他者志向的に与えれば心身の健康を犠牲にすることはない。
ここでのTipsですが、
・1日に一つづつ与えず、1日に5つや沢山を与えた方が幸福度は高くなる
・ボランティアのマジックナンバーで100時間/年を目指せば疲労せず、幸福度は高く維持できる
(〜100、100〜800、800〜のボランティア時間は100〜800時間/年が最も高く、100時間/年以上に効果の増分は見られないそうです)
他、燃え尽き防止として、周囲からサポートを受けることもギバーの特効薬として挙げられています。
困窮や疲労困憊の場合、「Fight or flight(戦うか逃げるか)」反応よりも、
「Tend&Befreind(世話し味方する)」反応が有効だそうです。

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ギバーを悩ます3つの罠

最後にギバーとして生きていく上で付き纏う3つの罠についてです
「信用しすぎる」
人柄は当てにならない。テイカーにうまく嵌められてしまう。また無愛想なギバーも存在し、先天的なものだ。
またギバーは直感的にテイカーやマッチャーを見分けられるらしいですが・・・愛想に騙されてはダメです
「相手に共感しすぎる」
相手の気持ちを考えるのではなく、相手の考えを推察する
出なければ、テイカーの気持ちに振り回される。先にあげた質問がここで発揮されます。
相手の視点で考え、質問を繰り返し、真のニーズをじっくり分析することが大事。
またTipsですが、テイカーと付き合わないといけな時は、マッチャーに扮して、3回に1回はギバーとして与え、それ以外はマッチャーとすると均衡が取れて成果を上げやすいようです。
「自分ではなく、他者を代表して交渉する」
これは自身の給与交渉の際、ギバーは強く自分の給与を交渉しない傾向にあり、そういった時は、「この給与で自分の家族を養う。そう考えて自分は給与交渉の代理人とし、客観的に自身の実績から交渉を行う」と良いと上げております。

最後に

どうでしたか?少しはこの本を手に取っていただければ何よりです。
また本書では3つのテイカー・マッチャー・ギバーが全てのように書かれており、一部テイカーとの付き合い方はマッチャーに扮すると書いていました。
私は、全ての人にこれらの3種類を持ち合わせていると思います。ただ、その人の核の部分がその3つのうちのどれか?と言うことだと思います。なのでマッチャーやテイカーの方もギバーになることは不可能ではないと考えます。

また本書では書かれていませんでしたが、何も持っていないギバーは自分の時間を他者に捧げることになる。
なので最下位の資産や生産性になります。
なので、ギバーになるための前提条件に自分の強みを自己分析をし、磨き続ける事も大事です。

自分の好きなこと、得意なことを見つめなおし、そのノウハウを惜しみなく周りにGIVEすると、一気に見える世界が変わってくるかもしれませんよ?